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決済は銀行ではなく土地局で行われ、指示される膨大な資料を漏れなく提出しなければなりません。
例えば、双方身分証、会社名簿、株主名簿、議事録、権利書、小切手…これでやっと半分ほど、合計すると150枚前後の資料になります。そして、その1枚1枚には責任者の直筆サインが必要です。対応を受ける窓口によっては追加資料を求められたり、尋問のような質疑応答を受けたりすることもあります。

BANGKOK STAY JOURNAL CH
不動産の契約と言えば、次から次へと出される契約書の説明を受け、帰るころには分厚い冊子一式を手渡されます。
電子化は進みつつありますが、まだ十分には浸透していません。
当日お越しになるお客様には、大変なお手間だろうな…と思いながらも、安心・安全にお取引を行うために、電子化に対して勇気を伴う一歩と感じる人が多いのではないでしょうか。
タイでは、土地法やコンドミニアム法といった不動産の所有資格に関する規制がありますが、日本のように不動産取引そのものを規制する不動産業法はありません。
そのため契約の形式は自由ですが、契約終了後から決済までの準備は非常に大変です。
決済は銀行ではなく土地局で行われ、指示される膨大な資料を漏れなく提出しなければなりません。
例えば、双方身分証、会社名簿、株主名簿、議事録、権利書、小切手…これでやっと半分ほど、合計すると150枚前後の資料になります。そして、その1枚1枚には責任者の直筆サインが必要です。
対応を受ける窓口によっては追加資料を求められたり、尋問のような質疑応答を受けたりすることもあります。
登記は電子化されておらず、土地局員がタイプラターで打ち込みます。
日本の決済ではワンクリックで送金、登記移転の申請もあっという間に完了しますが、それも仲介業者様にしていただく事前準備、お力があってこそです。
タイの決済は半日を要する長丁場。日本では意識しづらくなっていた「決済」の重みや重要性を改めて実感しました。
所有権移転が完了したあとは、こうして権利証をお渡しいただき、無事決済完了です。
準備にとても時間がかかるだけに、決済が何事もなく終われた達成感は何度経験しても他には代えがたいものです。
私たちにとって日常となってしまっている不動産の売却・購入は、お客様にとっては一生にそう何度もない一大イベントです。その気持ちに寄り添えるお取引を心がけ、日々の業務に尽力してまいります。